藤原竜也(36)が、スパイアクション映画「太陽は動かない」(羽住英一郎監督、20年公開)に主演することが30日、分かった。

 「和製ミッション・インポッシブル」との期待も高い作品で、同時進行で連続ドラマも放送される。脚本を読んだ藤原は、日本映画界随一の圧倒的スケールに、「やべえな」と苦笑したという。

 「悪人」「怒り」などが映画化されヒットしている吉田修一氏の小説が原作。世界を飛び回る産業スパイ、鷹野一彦を主人公とするシリーズ3部作のうち、「太陽は動かない」「森は知っている」の2編が映画化される。同時に、吉田氏が新たに書き下ろしたオリジナルストーリーが、WOWOWで連ドラとして放送される。監督は「海猿」「MOZU」の羽住英一郎氏。来年、世界各地で約半年をかけた異例の大規模ロケが敢行される。

 藤原はアクションシーンの多いスパイ役に向けて、通っていたジムを変えるなど、既に体作りを始めたという。「過去に類を見ない巨大なスケールのエンターテインメント作品になると思いますので、今から身の引き締まる思いです。映画、ドラマともに、皆様の心を揺さぶる作品になるように頑張ります!」と意気込んでいる。

 ◆映画「太陽は動かない」 鷹野一彦(藤原)は4歳で育児放棄され、とあるアジアの通信社に引き取られた。しかし通信社というのは表の顔で、実際は世界を股に掛けて機密情報を売買するスパイ組織だった。18歳になった鷹野はスパイとして生きることを迫られ、裏切り防止のため胸に小型爆弾を埋め込まれる。定時連絡を怠ると爆発する仕掛けで、35歳まで勤め上げると莫大(ばくだい)な報酬とともに解放される。スパイになった鷹野は、命懸けの情報戦に身を投じる。