落語家笑福亭鶴瓶の長男で俳優やミュージシャンとして活躍する駿河太郎(40)が1日、上方落語ファン感謝祭「第28回彦八まつり」(2日まで、大阪・生国魂神社)に来場した。

初座長を務める主演舞台「天下一の軽口男 笑いの神さん 米沢彦八」(19年2月1~17日、大阪松竹座)のPRのためで、共演の女優田中美里(41)らと父鶴瓶の“ホーム”に登場。小学生以来という彦八まつりに「(会場が)もっとでかいイメージがあった。オレも大人になったんやな」と懐かしんだ駿河は、鶴瓶との思い出を話した。

西宮出身の駿河は小学5年生の当時、地元で取材を受け「落語家になりたい」と答えたのが記事として掲載されたという。

「小学生ながらに親の仕事を継ぐのって親孝行かなと思って」と気を回したのだが、鶴瓶は「お前だけは絶対落語家にさせへんからな!」と激怒。「サービス精神で言ったのがめちゃくちゃガチ切れされた」とエピソードを明かした。

「いま考えたら、そりゃ気遣うじゃないですか」と上方落語協会前副会長で現在は相談役を務める鶴瓶の気持ちを思いやった。

それでも今回の舞台では、落語との縁を感じる。「彦八まつり」の由来で上方落語の祖とされる米沢彦八を演じる。出演が決まった後には「(おやじに)『見てみい!。子供のオレを叱った罰や』って言いました」と、落語「生みの親」を演じることを威張ったという。すると鶴瓶からは「せやなあ」と一言だけ返ってきたと笑顔で明かした。

普段はあまり駿河の仕事を知らないという鶴瓶だが「本人が気にすれば来るだろうし、さすがにこれは来るんじゃないですか。気になるやろ」と駿河は父の観劇に少し期待していた。

この日、ともに来場した共演の関西ジャニーズJr.室龍太(29)が落語について「全くの無です」と焦りを見せると「一緒に頑張ろう」と優しく声をかけていた駿河。「歴史ある大阪の松竹座に付いているお客さんもいっぱいいると思う。その期待を良い意味で裏切れるぐらい、みんなで力合わせて良い舞台にしたい」と力強く意気込みを語った。