「テルマエ・ロマエ」などの作品で知られる漫画家のヤマザキマリ氏(51)が、連載していた「新潮45」の休刊について自身の思いをつづった。

ヤマザキ氏は漫画家とり・みき氏と合作による歴史漫画「プリニウス」を同誌14年1月号より連載。25日更新のツイッターで、連載の依頼を受けた当時を振り返り、同誌編集者たちへの感謝をつづった。

その一方で、「新潮45がいくら休刊になっても、この顛末(てんまつ)の火種となった文章を書いたひとたちが今までと変わりなく、あのような考え方を懲りずにどこかで晒していくのだろうかと思うと、連載掲載の場が失われたことよりも、それがなにより残念だ」との思いを吐露した。

なお、「プリニウス」公式ツイッターは「プリニウスの旅はまだ続いています。ちょっとの間お休みをいただきますが、必ずや旅は再開されるでありましょう。その日が来ましたらこのアカウントでお知らせ致します」としている。

同誌は、自民党の杉田水脈衆院議員が、LGBTを「子供を作らない、つまり『生産性』がない」などと表現した寄稿を掲載したことから批判が殺到。10月号で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題した特集を掲載して反論したが、さらなる批判を浴び、21日には同社が「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた」とする佐藤隆信社長名の談話を公表。25日に同誌の休刊を決めたと発表した。同社は「部数低迷に直面し、試行錯誤の過程で編集上の無理が生じた。その結果、このような事態を招いたことをおわびします」と謝罪した。