アニメ好きで知られる中川翔子(33)が、アメリカン・コミックの名門マーベル史上もっとも残虐な悪のキャラクターに変身した。

スパイダーマンの宿敵を主人公にした異色作「ヴェノム」(トム・ハーディ主演、11月公開)の日本語版で声優を務めた縁で、そのヴェノムの特殊メークに挑戦したのだ。

テレビ東京系の「TVチャンピオン」で2度の特殊メーク王に輝いたJIRO氏が8時間掛けて入念に作りあげた成り切りチャレンジは超リアルな仕上がりとなった。JIRO氏は「ヴェノムと中川さんの骨格は違うので、バランスを意識しました。立体感を含めた艶を表現するのが難しかった」と振り返る。

8時間の全身メークはかなりの忍耐が必要だったと思うが、ヴェノムの複雑怪奇なキャラ設定がアメコミ・ファン歴16年という中川の心をくすぐったようだ。正義感あふれる一方で利己的な面もある敏腕ジャーナリストに、意思を持つ地球外生命体「シンビオート」が寄生して誕生したキャラクターというからややこしい。確かに奥は深そうだ。

「メークが仕上がった瞬間に『ヴェノムでしかないじゃん!』って。人生初の悪に染まるということにワクワクしました」と本人は興奮気味だ。愛猫家らしく「ヴェノムの特徴的な舌でネコたちを高速でぺろぺろなめたいです」とも。

劇中で声を担当したのはヴェノム化する主人公の恋人役。「これまでもアニメなど声優のお仕事はたくさんいただきましたが、今回が一番大人で自立した女性です。声のトーンに試行錯誤いたしました」という。

これだけのアメコミ愛、忍耐力。「ぜいたくなことを言わせていただけるなら、強く美しく変身したいという願望がありますので、スパイダーウーマンの声など魅力的に思っています」という夢もぜひともかなえてほしいものだ。