田原俊彦(57)が今年、歌手デビュー40年を迎える。10代から20代前半はアイドルとして、20代後半から30代にかけては、大人の男として2度、芸能界の頂点に立った。ジャニーズ事務所独立後は人気が低迷するも、今も実力派のポップシンガーとして歌にダンスに活動を続ける。今月、58歳の誕生日を迎えても「トシちゃん」の愛称が似合う元トップアイドルが、山あり谷ありの40年を語る。

★嵐休止に「同じ気持ち」

事務所の後輩、嵐のメンバーが「自由な生活がしたい」と言って、グループの活動休止を発表した。

「僕はソロで、彼らはグループ。形は違うけど、僕が独立した時と同じ気持ちじゃないかな。『自由になりたい!』ってね。嵐とは、事務所では時期的に重なっていないから面識はないけど、20年も同じメンバーでグループをつないできたのは、すごいことです。いいと思うよ。休止する2020年まで走り抜いてほしい。お疲れさま」

94年2月、長女誕生を報告する記者会見での態度が「生意気だ」とバッシングを受けた。「何事も隠密にやりたかったんだけど、僕ぐらいビッグになっちゃうと、そうはいきませんけどもね」。東京・九段の一口坂スタジオで発した言葉は、一部が切り取られ、メディアを通して一気に広がった。事務所から独立後、人気が低迷したことに「干された」などと揶揄(やゆ)する声も出た。

「歌手である以上、ヒット曲は欲しい。なかなか恵まれないけどね。でも、毎年、新曲を出して『今度こそ』って挑戦し続けてる。この25年、何を言われても、しつこく歌って踊り続けてきた。生きていくために、僕には、それしかなかった。だから、言いたいことがあるなら、僕の前で言ってみろって感じだね。人は人、僕は僕。関係ないし、気にするつもりもない。何なら、ありがたいとさえ思っているよ。忘れないでいてくれるってことだからさ、ハハハ」

【取材・秋山惣一郎】

◆田原俊彦(たはら・としひこ)

1961年(昭36)2月28日、神奈川県横須賀市生まれ、高校卒業まで甲府市で育つ。79年、ドラマ「3年B組金八先生」に近藤真彦、野村義男とともに出演、「たのきんトリオ」の愛称で人気を得る。80年「哀愁でいと」で歌手デビュー。松田聖子と争い、レコード大賞最優秀新人賞を獲得した。88年のドラマ「教師びんびん物語」に主演。主題歌「抱きしめてTONIGHT」がヒット、名実ともにトップスターに。94年、ジャニーズ事務所から独立。2011年から、バラエティー番組「爆報!THEフライデー」にレギュラー出演。4月21日、NHKホールでの「40TH ANNIVERSARY EVE【ハート】平成LAST LIVE!」を皮切りに、7月から全国18カ所をツアー。6月27日に新曲「好きになってしまいそうだよ」をリリースする。