女優山口紗弥加(39)主演のフジテレビ系連続ドラマ「絶対正義」(土曜午後11時40分)の第6話が9日に放送される。

山口が演じるのは“最恐主婦”のヒロイン、正義のモンスター・高規範子。ひとつの間違いも犯さず、一切の過ちも許さず、法律のみを唯一の価値基準として生きる。その正義が再会した高校時代の5人のグループ、周囲の人々を翻弄(ほんろう)し、運命を狂わせていく。その恐怖を描く心理サスペンス。

山口は範子のことを「周りの人からすれば、法律的に正しいからこそ拒絶できない苦しさや、正しすぎて息が詰まるという恐ろしい存在でしょうね。範子の正義には人間的な優しさや、道徳的な配慮が一切ないので、とても窮屈。皆を苦しめてしまうんです。範子は感情の引き出しがとても少ない人のように感じます。そのせいで、相手の心の揺れに気づかない。法律こそが唯一絶対の正義だと信じて疑わないから、それを判断基準とする自身の主張を押し付けてしまうのだと思います。ただ、範子は母親に支配され続けてきた過去を持ち、自分で考え、選択するという自由が許されなかった。そして、その呪縛から逃れようとした結果、母親を死なせてしまったことがトラウマになっています。母親が死んだのは、(信号無視という)ルールを破ったせい。法律を守らなかったから、母親は不幸になった。だから、法律を守れば母親のように不幸にはならない。母親が正しかったんだ、間違っていたのは私の方だったんだ。そこから、範子は法律にしがみつくようになったんだと思います」と話している。

第6話では、理穂・ウィリアムズ(片瀬那奈)のインターナショナルスクールに範子(山口紗弥加)の夫・啓介(堀部圭亮)が訪ねてきて、範子が家に戻っていないことを告げる。理穂は、思い当たることはないとごまかした。

もし、あの日、自分たちが範子を殺したことが発覚したら。西山由美子(美村里江)、今井和樹(桜井ユキ)、石森麗香(田中みな実)とは、自首しない事、この秘密を誰にも話さない事を誓い合ったが、理穂は疑心暗鬼に駆られていた。同じ頃、由美子たちも範子の幻覚を見るなど次第に精神的に追い込まれていた。

数日後、人気のない倉庫で再び集合した4人。限界寸前まで追いつめられた女たちは、もはや運命に抗う気力もなかったが、そんな彼女たちの前に意外な人物が現れる。啓介だった。「皆さんにお願いがあります」。彼が口にしたのは、理穂たちが思いもよらない提案だった。