お笑いコンビ、カラテカの入江慎也(42)が、4日付で所属吉本興業から契約解除されたことが6日、分かった。反社会的勢力の忘年会での「闇営業」仕事を吉本芸人らに仲介したことなどが理由で、事実上の解雇とみられる。「友達5000人芸人」「副業で年商1億円」と称され幅広い人脈の実業家としても活動。しかし今日7日発売の写真誌「FRIDAY」にこの件が報じられることとなり“追放”となったようだ。

吉本興業は入江について日刊スポーツの取材に対し「入江は反社会勢力とは知らなかったようだが、禁止されている会社を通さない営業を仲介していた。そしてこのような問題を起こしたので、契約を解除した」と説明。忘年会に出席していた芸人に対しては「反社会勢力とは知らなかったが、注意して、今後も指導を徹底していく」とした。

きっかけは今日7日発売の「FRIDAY」。同誌で雨上がり決死隊・宮迫博之(49)やレイザーラモンHG(43)、ロンドンブーツ1号2号田村亮(47)らの吉本芸人が、14年12月に都内ホテルで行われた振り込め詐欺グループの忘年会に出席したことを報じている。詐欺グループは大規模で暴力団関係者も多数在籍し、後に摘発されたといい、同誌では吉本芸人らと同グループを仲介したのが入江だったとしている。

入江は「友達5000人芸人」を自称、飲み会や合コンなどを通じ知り合いを増やすのが得意で、そのキャラで人脈術の著作もあった。力士やサッカー選手などアスリートや企業社長らとの交流も公言していた。芸人としては「アーイエ、オーイエ、オレイリエ!」のラップネタが有名。ただ、近年は実業家としての副業に力を入れていた。

相方矢部太郎(41)とのコンビ、カラテカとしての活動は最近少なかった。15年にはコンサルタント企業「株式会社イリエコネクション」を設立し社長に。芸人やアスリートのセカンドキャリア支援事業を始めていた。インタビューなどで、講演会などの副業だけで1億円近い収入を得ていたことも明かし「吉本を通さずにお金をもらえる」などと話していた。

入江は自身のツイッターで契約解除された4日当日に、帝国ホテルで講演会を開いたことを記していた。5日には出席者に対し「昨日はありがとうございました!」などとツイートしたが、同日の時点で契約解除には触れていなかった。矢部も6日夕時点で、ツイッターで入江には触れていない。入江に近い関係者は日刊スポーツの取材に「いずれ本人が自分で説明する機会があると思う」と話した。カラテカの活動も今後、不透明になりそうだ。

◆入江慎也(いりえ・しんや)1977年(昭52)4月8日、東京都生まれ。97年に矢部太郎と「カラテカ」を結成、ツッコミとネタ作りを担当。豊富な人脈を持っていることもあり、「後輩力」「社長との付き合い方」などを説いて人気者に。著書は「後輩力 凡人の僕が、友だち5000人になれた秘けつ」「カラテカ・入江の合コン用語辞典」など。趣味はキャンプ、フリーマーケットなど。158センチ。血液型O。