俳優加藤雅也(56)が8日、大阪市内で、公開中の主演映画「影に抱かれて眠れ」(和泉聖治監督)の舞台あいさつに出席した。奈良出身の加藤と、大阪府寝屋川市出身で、ヒロインを演じた中村ゆり(37)とっては、凱旋(がいせん)の舞台あいさつとなった。

北方謙三氏のハードボイルド小説「抱影」の実写化。こよなく酒を愛し、横浜の野毛の街を愛する抽象画家・硲(はざま)冬樹を加藤雅也が演じる。

登壇した加藤は「バリバリの関西人です」と話すと、バーテンダーを演じたEXILEの松本利夫(44)が「きょうは、ちょっと違いますね」と首をかしげた。加藤の「いやいや、普通、いつもこんなんやで」に、松本が「昨日の(東京での)あいさつは標準語でしたよね」と突っ込むと、「何を言うてんねん。あれは仮の姿や。標準語が関西弁やで~」と関西愛を強調し、笑わせた。

中村は「友達が来てくれるけど、『いつもあんた、ネコかぶっているなあ~』って言われる。ちょっとプレッシャー」と明かした。湘南乃風の若旦那(43)が横浜のヤクザ役を演じた。素手で豚足をむさぼり食うシーンなどでド迫力の演技を見せている。若旦那との乱闘シーンに加藤は「この人、本当に刺すんじゃないかと…。台本では勝つことになっていたけど、迫力があったので怖かった」と振り返った。

本作で初めて映画プロデュースを務めた俳優中野英雄(54)はキャスティングについて「一流の俳優さんである加藤さん、中村さんの2人。感性が豊かな音楽畑の人を交ぜ、大御所の和泉監督がコラボすると、どうなるのか。僕的にはドンピシャ、ハマってくれた」と話した。