東京・歌舞伎座で1日、「吉例顔見世大歌舞伎」(25日まで)が初日を迎えた。

昼の部「梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)」では、尾上菊五郎(77)が8回目の髪結新三を演じる。当たり役の新三について菊五郎は「音羽屋の家の芸でもあり、若い人に覚えてほしいと思っていますが、教えているうちに、自分がやりたくなり、今回取り上げました」と話している。

夜の部「鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき) 菊畑」は、中村梅丸あらため初代中村莟玉(かんぎょく=23)の披露演目。養父の中村梅玉(73)とともに舞台に立つ。

梅玉は「『とっても歌舞伎を好きな子がいる』との紹介で、彼が私の楽屋にやってきたのが15年前。このたび、莟玉を名乗らせ、あと継ぎとすることにしました。品格を大事に、精進を重ねて、大きく成長してもらいたいと願っています」と期待を寄せている。

ほかに昼の部は「研辰の討たれ」「関三奴」、夜の部は「連獅子」「市松小僧の女」。