女優沢尻エリカ容疑者(33)が16日、合成麻薬MDMAを所持したとして、麻薬取締法違反の疑いで、警視庁組織犯罪対策部第5課に緊急逮捕された。「私のものに間違いありません」と容疑を認めている。07年主演映画「クローズド・ノート」の初日舞台あいさつで、不機嫌に「別に」と発言して騒動に発展。その後もトラブルが相次ぎ、一時は「お騒がせ女優」と呼ばれたが、20年NHK「麒麟がくる」で大河ドラマに初出演するなど、最近は順調な女優活動を送っていた。

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来年の大河ドラマ出演をはじめ、映画、CMと、ここ数年の活躍ぶりは堅調だっただけに、関係者の間にも衝撃が広がっている。

ここ数年の仕事現場では、“お騒がせ女優”としての姿は鳴りをひそめ、真摯(しんし)に向き合っている様子だったという。仕事のキャンセルや遅刻などをすることもなく、ある映画の撮影現場では、年下の女優と積極的にコミュニケーションをはかったり、面倒を見る姿もあったといい、「大人になった」と話す関係者も多かった。

一方では、かねて一部週刊誌などでは、薬物使用の“疑惑”が報じられたこともあった。また9月には、11年頃から交際のデザイナー男性と破局が報じられたが、破局後も男性との“腐れ縁”が続いていたと指摘する声もあり、私生活での心の乱れがあった可能性もある。

30代を迎えて、演技に磨きがかかり、仕事も脂が乗ってきた時期での逮捕劇。今後は所属事務所との契約をはじめ、大河だけでなく、出演予定だったテレビのバラエティー番組などもあったといい、問題は山積みだ。「別に」では済まされないお騒がせに、落胆するファンや関係者も少なくない。