タカラジェンヌを育成する宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)は11日、3月下旬に予定している108期生の合格発表について「校舎でパネルを用いての発表はせず、ホームページでのみ発表する」と明らかにした。

新型コロナウイルスの感染拡大は、毎春の風物詩へも影響を及ぼした。

同校では毎年、合格発表にあたっては、午前10時に、在校生が合格者番号を記した2つ折りのボードを広げ、合格者を掲示。男役志望のリーゼント姿、娘役志望のひっつめヘアの受験生が、歓喜の声、涙、悔し涙を一斉に流す光景がおなじみになっていた。

1913年に「宝塚唱歌隊」として創立された同校は、今年の受験生が108期生になる。100年以上の歴史において、太平洋戦争の前後、混乱期をのぞき、同校でも「発表を掲示しないスタイルは記憶にない」と話している。

同校では3月2日に106期生の卒業式を行ったが、来賓の数、出席の親族を「生徒1人に2人まで」に制限するなどし、最大限の配慮をして式典を終えていた。

3月下旬に発表される新入学の108期生入学式は、4月に予定されている。