モデルでタレントの生見愛瑠(ぬくみ・める=18)が、バラエティーの新星として注目を浴びている。

今年に入って、3月末までで地上波だけで42本に出演。愛くるしい笑顔もさることながら、天然な“おバカ”キャラが受けており、ダウンタウンら大御所からもいじられ「自分ってこんなに物事知らないんだって気が付きました」と屈託なく笑う。話を聞くと、「めるる」誕生までの苦労など秘話も明らかになった。

小さい頃から「めちゃくちゃ元気でおてんば。男の子と交じってドッジボールとかサッカーをしたり、虫を捕まえたり、アクティブでした」。テレビは好きだったが、芸能界に興味はなかったという。「小4の時にスクールに入ってダンスを始めるんですけど、それもお母さんが安室奈美恵さんが好きで、エイベックスに入ったらお母さんが安室さんに会えるかもしれないという理由でした(笑い)」。それでもスクールに入ると、同年代のおしゃれな女の子に触れ、徐々にファッションへの興味がわいていったという。

「ニコ☆プチ」モデルなどを経て、15年12月から、ファッション誌「Popteen」の専属モデルになった。藤田ニコル(22)池田美優(みちょぱ=21)らを輩出するなど、勢いに乗る同士の中で待ち受けていたのは、厳しい競争だった。「皆さんキャラが濃いですし、その中でキャラとかテイストを作らないといけないのが大変で、苦労しました。どんどんネガティブになっていきました」と、天真らんまんさは影をひそめていったという。

キャラづくりも難航した。「最初は全部ピンク! で髪の毛もクルクル巻いて…みたいな感じもやりましたし、清楚(せいそ)系にもチャレンジしました。でもしっくりこなくて…」。転機は、同誌内でストリートカジュアルをテーマにした企画だった。「その時の反応が良くて、私服企画で1位になったんです。やっとそこで見つけられたんです。まねしやすい格好が受けたんだと思います」。

さらに転機になったのは、18年7月、AbemaTV「太陽とオオカミくんには騙されない」に出演したことだ。インスタグラムのフォロワーが2万人から20万人に跳ね上がるなど、同年代女性を中心にファンが増え「ポジポジ(ポジティブ)」になった。「モデルになって少し閉じこもった自分が、今は本来の自分を出せています。みんなが知ってくれて、自信がついたんだと思います」。

自己プロデュースで自らに磨きをかけながら、バラエティー番組を通じて、世間にもそのキャラが浸透してきた。今後についても「何でもやりたいです! 『世界の果てまでイッテQ!』の(ロケに帯同する)出川ガールズになりたい」と意気込む。その理由を聞くと「あのピンクのつなぎ、めっちゃかわいいじゃないですか!」。笑顔は世界を救うというが、めるるがさらにブレークして、人々の心を癒やし、笑顔にさせてくれる日はそう遠くないかもしれない。【大友陽平】