テレビ朝日で新型コロナウイルスが感染拡大している。同局系報道番組「報道ステーション」メインキャスター富川悠太アナウンサー(43)に続き、同番組のチーフプロデューサー(CP)と総合演出を担当する男性スタッフ2人の感染が明らかになった。後者はフリーアナウンサー赤江珠緒(45)の夫。局内感染が広がる緊急事態に、同局は17~19日まで東京・六本木の本社を完全封鎖し、消毒作業を行うことを決めた。

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富川アナに続き、同局看板ニュース番組「報ステ」内で新たな感染者が明らかになった。関係者によると、CPと赤江アナの夫で総合演出を務める男性スタッフの陽性は、この日の夕方までに分かったという。

同局のコロナ感染をめぐっては、9日に本社に勤務するグループ企業の30代女性社員の感染が明らかに。12日には富川アナの感染が発表された。2人は同じ4階報道フロアに勤務していた。「報ステ」では制作チームを複数班に分けたり、放送後の会議(反省会)を取りやめるなど感染防止策を講じていたが、CPと男性スタッフはチーム分けに縛られない立場で富川アナと接していた。13日には同スタッフの妻、赤江アナがTBSラジオ「赤江珠緒たまむすび」(月~木曜午後1時)に電話出演し夫の病状を明かすなど、陽性の可能性が心配されていた。

新たな感染者が発覚したことを重く見た同局はこの日、17~19日まで本社を完全封鎖し、社内の徹底消毒を行うことを決断した。関係者によると、封鎖する3日間で全フロアの消毒作業を行うという。これまでも2人の感染者を出した本社4階のフロア、スタジオ、スタッフルームなどがその都度消毒されてきたが、今回は社内全フロアが対象となる。これに伴い、報道番組など生番組の制作に関わる一部のスタッフを除き、一般社員の社内への立ち入りも原則不可となる。また、20日からは来客者の入館に関しても不可とする対応をとる予定という。

富川アナの感染を受け、ともに「報ステ」メインキャスターを務めるフリーの徳永有美アナ(44)らは13日から自宅待機。その後、同番組の全スタッフが同様の措置となった。現在、他番組スタッフや経験者を集めて放送にあたる総力戦で番組制作を行っている。これ以上の感染拡大を防ぐべく、テレ朝の“コロナ締め出し作戦”が始まった。