看護師として働きながら音楽活動を続ける富良野市出身のシンガー・ソングライター瀬川あやか(28)が、新型コロナウイルス感染拡大下での思いを語った。コロナ禍に最前線で立ち向かう同じ医療従事者や道民にメッセージを送った。5月2日には北海道文化放送が開催するYouTubeでのライブ「NUDEな音楽 at home」に出演し音楽で元気を届ける。

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緊急事態宣言の発令。医療現場の逼迫(ひっぱく)。新型コロナウイルス感染が広がる東京で瀬川は、今、自分ができることを見つめている。歌手としてデビューした16年以来、自身も看護師として医療の現場に身を置く。「医療従事者=感染リスクが高い」というイメージから、差別的な扱いを受ける仲間たちの姿も目の当たりにする。

瀬川 徐々に物資の不足や感染リスクの警戒により院内もピリついてきました。都内の感染状況について各種メディアで取り上げられていますが、いよいよという体感です。医療従事者の皆さんは、覚悟と責任と恐怖と我慢と助けたいという真心の中で戦っていると思います。とても誇らしく素晴らしいこと。私も私なりに音楽と看護でこの急場を乗り越えていきたいと思っております。

故郷・北海道の感染状況は常に気にかけてきた。道内では第2波と呼ばれる感染の広がりが起こっている。「長期化していく中で限界値を何度も迎えている方がたくさんおられるかとは思います」と経済的損失や心理的負担などで苦しむ人々を気遣う。「簡単には言えないし、言う気もありませんがどうか耐え抜いてほしい。私も私に何ができるかを考えます。また必ず会えるよう、みんなで一緒に踏ん張りましょう」と呼び掛けた。

コロナ禍は音楽活動にも直撃。富良野で開催予定だった25日の誕生日ライブを含めライブやイベントが中止となった。SNSを通じて反響があった3月27日配信リリースの新曲「アイデンティティ」をライブ会場で披露する機会はまだ来ないが、2日にはYouTubeでのオンラインライブに参加する。瀬川は「初めてのことだらけなので、そのライブ感も含めて視聴者の皆さんには楽しんでいただけたら。いろいろなお話もしたいですが、まずは私もみんなも楽しい! と思えるようなそんな時間になったらと思います」と待ち望んでいる。

◆瀬川あやか(せがわ・あやか)1992年(平4)4月27日、富良野市生まれ。旭川西から11年に首都大東京健康福祉学部看護学科に進み、同年の同大準ミスに輝く。15年3月に看護師国家試験に合格。午前中は都内の病院で看護師として勤務し、午後は歌手として活動する。16年6月に「夢日和」でメジャーデビュー。これまでシングル4枚、アルバム3枚、配信限定5曲をリリース。19年には映画「ダンスウィズミー」(矢口史靖監督)で女優デビュー。家族は母と兄。154センチ。

◆NUDEな音楽 at home 北海道文化放送(UHB)公式YouTubeチャンネルで、5月2日午後2時から配信。同局の音楽番組「NUDEな音楽」が“巣ごもり”で退屈している音楽ファンに届けるオンラインライブイベント。瀬川のほか、10歳の天才ドラマーよよかのバンド「かねあいよよか」、佐藤広大ら北海道ゆかりのミュージシャンが出演。出演者の「自宅」をリレー中継し、午後8時まで6時間のロングライブを届ける。視聴方法はYouTubeのUHB北海道文化放送公式チャンネル(https://www.youtube.com/user/uhbhokkaido8ch)へ。