中村勘九郎(38)中村七之助(37)が7日、オンライン会議システムZoomで「歌舞伎生配信特別公演」(18日午後1時と19日午前11時、東京・浅草公会堂から配信)の会見を行った。劇場舞台を使った歌舞伎生配信は初めて。掛け声のきっかけをつくったり、カメラ4台で臨場感のある映像を目指すなど、新しい試みに挑戦する。

歌舞伎配信はこれまでにもあったが、新型コロナウイルス感染防止のため、劇場舞台の使用は難しかった。いよいよ舞台上の歌舞伎が見られる。役者とファンに共通するのは“待ってました”という気持ち。観客から「待ってました!」の声が掛かる場面がある舞踊「お祭り」を基に「猿若揃江戸賑(さるわかそろうえどのにぎわい) 厄祓浅草祭」を構成した。

会場は無観客だが、演出の一部として「大向こう」と呼ばれる、見せ場で声を掛けるプロが数人入る。大向こうの「待ってました!」をきっかけに、配信を見ている人も一斉にチャットに書き込むと、より盛り上がる、という趣向だ。勘九郎は「劇場では勇気がないと声を掛けられないけど、家ならできます」、七之助も「書き込みが楽しみ」と期待する。後半の芸談では、チャットの反応も盛り込みトークする。双方向のコミュニケーションで、より生っぽさを出すという。

2人の父中村勘三郎さんは、新しい演出を古典に取り入れ、斬新な企画やアイデアで魅了してきた。勘九郎が「何か新しいことを探しながらやりたい」と言うように、精神はしっかり受け継がれている。他に勘九郎の長男勘太郎、次男長三郎、中村鶴松が出演。海外用チケット販売もある。【小林千穂】