俳優生島勇輝(36)がテレビ朝日系「仮面ライダーセイバー」(日曜午前9時)で、子連れのイクメンライダー「仮面ライダーバスター」を演じる。1971年(昭46)に放送が始まったシリーズ50年の歴史で初めてだ。

生島が演じるのは、「最強の剣士であり、最強の子育て王」である尾上亮(おがみ・りょう)。生島は「他のライダーたちを支えている兄貴的存在。家庭を持って、小さな息子がいる。奥さんがバリバリと働いていて、普段は子供の面倒を見ながら主夫の仕事をして、いざとなると戦いの場に行く。令和ならではの新しい仮面ライダーです」と説明する。内藤秀一郎(24)が演じる主役の神山飛羽真(とうま)たちよりも、15年以上も前から悪の組織と戦っている設定だ。

今年36歳になった生島。子供の頃は87~88年放送の「仮面ライダーBLACK」のファンだったという。「まさか、この年になって変身できるとは…。子供と遊んだりする日常生活も描けたらいいですね。同世代のお父さんたちにも見てほしい」。

11年に俳優デビュー。10年目の今年は期するものがあった。「今年、役者として光が見えなかったら別の方向に行かなくちゃならないと思っていた。でも、新型コロナの影響で仕事がバタッとこなくなった」。そこへ仮面ライダーの話が決まった。「これで辞めなくてすむ。このチャンスを生かして、役者として次のステージに上って生ければと思います」と表情を引き締めている。

父親はフリーアナウンサー生島ヒロシ(69)。「オヤジも今年の暮れには70歳。役だけじゃなく実生活でも結婚して、孫を見せて親孝行したい」と笑う。俳優として1人の男として、大変身を遂げる時を迎えている。【小谷野俊哉】

◆生島勇輝(いくしま・ゆうき)1984年(昭59)4月4日、東京都生まれ。玉川大芸術学部卒後、情報番組リポーターなどを経て、11年に舞台「時計~僕がいる理由」で俳優デビュー。12年映画「はやぶさ 遥かなる帰還」、14年からテレビ朝日系「緊急取調室」シリーズに出演。父はフリーアナウンサー生島ヒロシ、弟はダンサーで俳優の生島翔。177センチ。血液型A。