イギリスの劇作家でノーベル文学賞作家ハロルド・ピンター氏作の舞台「BETRAYAL 背信」が25日、東京・赤坂RED THEATERで初日を迎える。78年に初演された名作で、不倫による三角関係を描いた。10月1日まで。

男女3人を2つのチームがダブルキャストで演じ、初日は、サイドAの宝塚歌劇団の元雪組トップスターの壮一帆(45)、石原プロモーション所属の池田努(41)、劇団スタジオライフの小野健太郎(42)の3人が出演する。

壮は「さまざまなストレートプレイに挑戦してきました。今回も演出家の手により、新しい自分との出会いに驚き、ワクワクさせられています。頑張ります!」、池田は「人が人を愛し愛される生々しさ、その素晴らしさも醜さも体験するために、心を裸にして稽古してきました。舞台上で繰り広げられる愛のリアルを、ぜひ目撃しに来てください」と意気込んでいる。

演出家でもある小野は「『背信』というタイトルではありますが、これは愛の物語でもあります。その愛を劇場にて共有できましたら幸いです。愛を持って劇場にて、心よりお待ちしております」とコメントしている。

サイドBは中丸シオン、青柳尊哉、鍛治本大樹が出演。ほか、すべての回に山下雷舞が出演する。

新型コロナウイルスの感染拡大で演劇界は大打撃を受け、特に小劇場公演は厳しい状況が続いている。今回の公演も配信が検討されたが、ピンター氏の作品は、映像化や配信に対する条件が厳しいため、生で上演するべく準備を進めてきた。

PCR検査拡充プロジェクトの支援を受けた分を含め、劇場入りまでにキャスト、スタッフが3回の同検査を受けた。何とか生の舞台を観客に届けたいという思いも乗せている。