米映画「ダラス・バイヤーズクラブ」(2013年)でHIVに感染した主人公を演じてアカデミー賞主演男優賞に輝いた俳優マシュー・マコノヒー(51)が、出演したラジオ番組で政界進出の可能性について言及した。

テキサス州出身のマコノヒーは、テキサス州知事に立候補する考えがあるかと問われると「分からない。それは私次第ではない。私よりも人々次第だ」とコメントし、可能性を否定しなかった。その上で現在の政治は壊れたビジネスのようだと語り「政治がその目的を定義し直せば、もっと関心を持つかもしれない」と、コメントした。

マコノヒーはトランプ大統領について、「アメリカでの成功の上位2つは、お金と名声。トランプ大統領はその両方を持っている。だから、なぜ彼が当選したことにそれほど驚かなければいけなかったのか分からない」とコメント。政治家は国民と社会契約を再結合することが目的だとの持論を語り、「現在は分断によってそれが破られ、互いを信頼しなくなっている。このままでは無政府状態になる」との懸念を示した。

その上で、自身が実際に政界でどれだけのことを成し遂げられるのかはまだ疑問を感じていると、率直な感想も述べている。

テキサス州知事選は2022年に行われる予定で、共和党のグレッグ・アボット知事が再選を目指すといわれている。ハリウッド俳優から知事になった人物には、03年から11年にかけてカリフォルニア州知事を務めたアーノルド・シュワルツェネッガーがいる。(ロサンゼルス=千歳香奈子)