昨年暮れのM-1グランプリ2020で優勝したお笑いコンビ、マヂカルラブリーが17日、吉本興業の養成所NSCの在校生相手にオンラインで特別講義を行った。

東京、大阪、名古屋、沖縄のNSCに在籍する約280人を相手に質問を受け付けた。「デビューから2年で月収30万になるには」「ネタ作りで大切にしていること」「本番前に取る食事」などの質問に答えた。

野田クリスタル(34)はネタ作りについて「コンプライアンスを守るだけ。人を殺すとか、ウンコを食うとかは本当によくないことだから」。

村上(36)はツッコミについて「いろんなパターンの人がいる。僕の系譜はドランクドラゴンの鈴木拓さんに教えてもらった。普通のことを大きい声で言う」と話した。

講義を終えた2人はオンライン囲み取材を受け、村上は「みんな真面目そうで、基本的にやんちゃそうな人はいない。時代は変わった」。野田は「時代の変化を感じた。奥底に眠るヤバいものが出てくる時代なんでしょう」と話した。

自分たち以外で講師にふさわしい人に、村上は「NON STYLEの石田明さん。基本的なネタ作りから、なぜウケるか、なぜ笑いが少ないかを言語化できる」。野田は「面白い人と絡んだ方がいい。永野さんとか」と話した。

今後については、村上が「深夜とかでもいいけど、冠番組を持ちたい。MCで好きな人を呼んで番組をやりたい」。野田は「『漫才じゃない漫才グランプリ』を開きたい」と、M-1で自分たちのスタイルが「漫才とは言えない」と話題になったことを挙げて「漫才を作ろうと思って作れば漫才。松本(人志)さんが『笑いとは定義を崩すもの』とおっしゃってた。それが答えだと思います」と話した。M-1優勝で、村上は「町を歩いていて声を掛けられるようになりました」と話した。

尊敬する先輩芸人について、村上はギャンブル好き、借金などで知られた、椿鬼奴(48)の夫のグランジ佐藤大(52)の名前を挙げた。「私にお笑い芸人とはこういうものだと体現して教えてくれた。お金の使い方、後輩への接し方など」と話した。野田は松本人志(57)の名前を挙げて「生まれ変わりだと思っている。松本さんに近づいて行きたい」と話した。

野田は昨年、R-1グランプリ、M-1グランプリの2冠を制した。次の目標に「キングオブコントをとって、まずは3冠」。そして「あとはSASUKE」とTBSのスポーツエンターテインメントアトラクションを挙げてボケ、さらに「猫王(ニャオー)も」と猫ネタ限定のお笑い賞レース制覇にも狙いを定めた。