1990年の「ちびまる子ちゃん」(日曜午後6時)放送スタートから、ナレーションを担当していた、キートン山田が28日の放送で番組を卒業する。

春にふさわしい桜にまつわる、まる子と家族をとりまく、いつも通りのにぎやかでほのぼのとした内容が放送される。

キートンは、31年間の1番の思い出に「さくらさんが亡くなったことだね。実はさくらさんが亡くなった時には、ぼくは心の中で、“75歳になったら『ちびまる子ちゃん』を卒業させてもらう”って決めていたんですが、まださくらさんに言える段階ではなくて。できれば今日、この時にさくらさんに言いたかったな。それが1番残念なことかな」。

「実はさくらさんのお別れ会で、さくらさんの生い立ちをナレーションで語ったんです。TARAKOさんと2人で。でも感謝するにはすでに遅く、一言ありがとうと言いたかった」と話した。

新しくナレーションを担当する人へ「どなたかわかりませんが、その人の世界で良いと思う。その方がぼくも楽かな。潔く別の方だとわかるようにやってくれたら良いなと思いますね。“かわりましたよ!”っていう方が良いとぼくは思う。これからは『ちびまる子ちゃん』をお客さんとして見続けていきます」と、エールを送った。

最後にファンに「ファンの皆さんもですし、番組は大勢のスタッフで作られていて、特に『ちびまる子ちゃん』は、同じ番組を31年間続ける上で、大勢のスタッフと関わってきたので、そのみなさん方に感謝したい。こんな長寿番組に出会うのは一生に一度あるかないかですよね」。

そして「たくさんあるナレーションのお仕事の中で1番気を使うのはこの『ちびまる子ちゃん』なんです。せりふの分量は少ないけど、勢いでできないから、体調とかも含めて1番気を使う。この年までやってこられたことに、スタッフのみなさんに感謝です」と、コメントしている。