NEWS加藤シゲアキ(33)が3日、都内で、初日を迎えた主演舞台「モダンボーイズ」(3~16日、新国立劇場 中劇場)の取材会を行った。武田玲奈(23)山崎樹範(47)も出席した。

同作は94年に木村拓哉(48)主演で都政施行50周年記念公演として上演され、“幻の名作”とも言われる青春群像劇。日中戦争直前の浅草を舞台に、加藤演じるプロレタリア革命を志す学生・矢萩奏が、ひょんなことから生きる場所を見つけ、自分にしかできない革命を見いだしていく。

事務所の大先輩と同じ役を演じることに加藤は「正直なところ恐れ多いな、とも思ったんですが、一方で事務所に入るきっかけになった先輩の1人。ずっと憧れてきた先輩。同じ役を演じることはきっとこの先なかなかない。誰かがこの役を演じると、きっと嫉妬してしまうと思ったので」と強い思い入れを明かした。

作家の菊谷栄役の打診もあったが「一役者としてチャレンジさせて欲しい」とこだわった。

周囲から“キムタク超え”宣言を促されると「映像資料として当時のものをみた。当時木村さん21歳。とてもすばらしくて、もし映像資料みていたら受けなかったかもしれない…」。

「正直超えることは不可能。別の新しい人物を演じるという気持ちで臨まなければこの舞台は成功しない」と決意を示した。

木村に直接会いに行くと、報告をする前に木村から「あ、やるんでしょ、モダンボーイズ」と言われてしまったといい、「ギチギチに台本作って行ったんですけど、台本総崩れ。『あ、はいはい…』とあわあわしてしまいました」とエピソードを明かした。「頑張ってくれ。身体に気をつけてくれ」と短くも温かいアドバイスをもらったという。

木村が観劇するかは聞いていないといい「いらっしゃる場合はぼくに知らさせずに、いらっしゃってほしい」と笑わせた。

菊谷役の山崎は「まずは個人的なことですが、吉川英治文学賞受賞ありがとうございます…」と加藤が受賞した文学賞にかけてボケ、「今日はこれさえ言えればと思っていた」とニヤリ。「初日を明けられることに感謝しております。幕を上げる以上は、観ていただける方にエンタメ、ライブは必要なのだと思ってもらえるように全力で臨みたい」と意気込んだ。

若月夢子役の武田は「ここに立っていられるのは、スタッフの皆さんや、キャストの皆さんが私の芝居を観ていただいてアドバイスをたくさんしていただいて、指摘していただいて、沢山助けていただいたおかげ」と感謝。「今は自信を持って、幕が上がるのを楽しみに待っている」と自信を見せた。

最後に加藤は「新年度になりまして、心機一転、いろんな心持ちで頑張られる方が多いと思う。この舞台は、一歩踏み出す勇気をもらえるような物語。観た方にいろんな部分で心に響く作品になってと思います。ぜひ、いらっしゃる方は楽しんでもらえたら」と呼び掛けた。