お笑いコンビ、品川庄司の品川ヒロシ(49)が6年ぶりに手掛けた長編監督作品「リスタート」(7月16日公開、北海道は9日から先行公開)の公開前イベントが21日、都内で行われ、主演を務めた、男女フォークデュオHONEBONEのボーカルEMILY(30)や劇団EXILEのSWAY(35)らが登壇した。

北海道・下川町と吉本興業がSDGs推進における連携協定を結び発足したプロジェクトから生まれた作品。クラウドファンディングで撮影のための資金を調達したシンガー・ソングライターを目指し上京した主人公が、地下アイドルとして活動もスキャンダルに巻き込まれたことで故郷に戻る。失意のため1人で殻に閉じこもるが、豊かな自然や仲間、家族の存在によって前をむき始める物語。

品川監督は「クラファンでお金を集めたのにお待たせしている罪悪感にさいなまれていました。昨春公開の予定だったのに、いつ公開とも言えず、リターンをお返しできず、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。ここまで待っていただき本当にありがとう」と感謝した。

主演のEMILYは「撮影当時の熱い気持ちから離れてしまい寂しい気持ちでした。でも、チケットの手売り会などをやって、当時の気持ちが戻ってきました」。今作では、テレビ番組を見た品川が「彼女しかいない」とオファー。そのことには「最初は口約束だと思っていました。実現するとは思わなかった。仕事ください、靴でもなめますんでという気持ちでした」と振り返った。

札幌市出身のSWAYは「下川町は初めて訪れた場所だったのですが、水がおいしく、すてきな街。あらためて下川町の魅力を知っていただければうれしい」と話した。

品川の相方の庄司智春(45)は、品川に内緒で、クラファンで品川と一緒に写真撮影できる権利を購入した。だが、スタッフがすぐに気付き品川も知ることに。庄司は「結成して26年。不仲だと言われ、品川からは俺に感謝しろと、言われ続けた。でも、今日、楽屋にいくと、品川から、ありがとうなと言われた。鳥肌もんです。今日からリスタートです」。さらに、壇上で品川と写真撮影し、公の場でクラファンの権利を行使した。