俳優オダギリジョー(45)が3日、都内で、映画「アジアの天使」(石井裕也監督)の公開記念舞台あいさつに主演の池松壮亮(30)とともに出席した。

シングルファーザーの小説家・青木剛(池松)は、疎遠になっていた兄を頼って韓国・ソウルに渡る。日本人一家と、現地で出会った韓国人一家が心を通わせていくさまを描く物語。

会場を見渡し、オダギリは「今日はありがとうございます。こうやってみると白が多いんだなと思います。いろんなマスクがありますけど。ちなみにぼくも今日は白いマスクできました」とあいさつして笑わせた。

作品に絡めて奇跡のような体験を問われたオダギリは、「10年近く前ですかね、下北沢でタクシーに乗ったんですよ」と語り始めた。運転手に「お客さん、オダギリジョーって知っている?」と問われ、「あー聞いたことありますね」と答えたという。すると「昨日ね、タクシーに乗ってきてね、後ろで女といちゃつくんだよ」と言われた。「いや確実にボクじゃない。なのに、オダギリジョーって名乗って降りているんですよ。これひどくないですか? その次の日にその同じタクシーに乗るっていう奇跡。あれ以上の奇跡を経験したことないかもしれない。タクシーの運転手さんの話は信じるなっていう話です」と笑わせた。

石井監督は「池松君とオダギリさんっていう日本が誇る天才2人がですね、韓国っていう異国の地で、日本語が全くわからない韓国スタッフに見守られながら、ものすごいくだらない芝居、やりとりをずっとしているのをボクが目撃しているっていうのは、すごく特異な体験でしたね。ものすごいものをみているっていう気持ちになりました」と振り返った。