俳優池松壮亮(30)オダギリジョー(45)が3日、都内で、映画「アジアの天使」(石井裕也監督)の公開記念舞台あいさつに出席した。

シングルファーザーの小説家・青木剛(池松)は、疎遠になっていた兄を頼って韓国・ソウルに渡る。日本人一家と、現地で出会った韓国人一家が心を通わせていくさまを描く物語。

映画の内容に絡めて奇跡のような体験を問われた池松は「この映画が、あらゆる困難を経て、国と国との関係を超えて、結実したこと、この日を迎えられたことが大きな奇跡だと一番近くで目の当たりにした自分は思います」。日韓関係が戦後最悪とも言われた時期の撮影だったが、「志の高い方々が集まってくれて、日本の映画が大好きなんだよっていう(韓国の)方が集まってくれて。そういう方々に心から感謝したいし、この映画に尽力してくださった、共に作り上げたスタッフキャストに心から感謝しています。それが奇跡です」と熱く語った。

また「非常に混乱が続いていますし、まだまだ困難な時を過ごしている。映画も大変だって言われています。映画は心のワクチンだと信じていますし、何か皆さんの人生を映画に持ち寄っていただければうれしい。そういう作品ができたと思っています」と胸を張った。