日本国内の興行収入(興収)記録を更新したアニメ映画「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」(外崎春雄監督)の、ブルーレイ&DVD完全生産限定版の早期予約キャンペーン特典として、全国5都市で行われる舞台挨拶付上映会の、スペシャルトークin東京が3日、都内のTOHOシネマズ日比谷で行われた。

主人公竈門炭治郎(かまど・たんじろう)を演じた花江夏樹が登壇した。花江は、20年9月に双子の娘が誕生しているが「あと2、3カ月で1歳になる娘に、いつから見せていいのか…血とか出るから、小さいうちは、どうだろう? ぬいぐるみとかでいいかな?」と、娘に「鬼滅の刃」をいつ見せていいか、思案していると明かした。一方で「奥さんのお母さま、普段、アニメを見ていないのに、見てくださって、共通の話題が出来た。世代問わないのはいいですね」と。義母との関係が「鬼滅の刃」のムーブメントで、さらに良くなったと強調した。

「鬼滅の刃」は、16年2月15日発売の「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートし、20年5月18日発売の同誌まで4年3カ月の間、休載なしで205話、掲載された。大正時代を舞台に、主人公の炭治郎が家族を殺した鬼と戦うために修業して「鬼殺隊」に入隊し、鬼と化した妹禰豆子(ねずこ、同=鬼頭明里)を人間に戻す方法を探して戦っていく物語。19年4月から9月までアニメ「竈門炭治郎 立志編」が放送され、人気が爆発的に高まった。

「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」は、原作漫画の7、8巻をアニメ映画化した。40人以上の行方不明者を出しているという無限列車を舞台に、炭治郎たちと史上最強の敵・魘夢との激闘が描かれた。テレビシリーズにも出た鬼殺隊の最高位“柱”の1人で、炎の呼吸を使う煉獄(れんごく)杏寿郎(同=日野聡)が任務に挑む姿が初めて描かれ、後輩の炭治郎らに激励の言葉を投げかけるなど、おとこ気のある姿勢に共感の声が相次いだ。映像美も評判で、終盤に煉獄が上弦の参の鬼・猗窩座(あかざ、同=石田彰)と激闘を演じるシーンをはじめ、アニメを超え、実写の質感があると評価が高い。

01年の宮崎駿監督のスタジオジブリ作品「千と千尋の神隠し」が記録した興収316億8000万円を超え、日本映画の歴代興収記録を更新。国内の興行成績は、2日までに興収401億4400万円、動員は2905万3000人、海外は6月21日時点で、65の国と地域で134億1417万人を動員した。

劇場版を含めた「竈門炭治郎 立志編」に続くシリーズ「遊郭編」のテレビアニメ化も発表されている。花江は「遊郭編も大変なんですけど、煉獄さんから受け取ったものをもって頑張りたい」と炭治郎の思いになって、意気込みを語った。