台湾を中心に活動し、アジアで注目を集めている、歌手で俳優の楊宇騰YU(ヤン・ユータン ユー=26)が、大手芸能事務所「アミューズ」に所属し、日本での活動を本格的に開始する事が11日、分かった。日本では「YU」として活動する予定。

福山雅治、星野源に次ぐ、新たな“二刀流”のグローバルスターをアミューズが仕掛ける-。YUは愛知県出身で、日本人の父と台湾出身の母を持ち、大学進学を機に台湾へ移住。18年に台湾の芸能事務所の研修生となり、語学、芝居、音楽を学び、21年放送の「We Best Love 永遠の1位」「-2位の反撃」にて、ジョウ・シューイー(周書逸)役を務め、初主演でドラマデビューを果たした大注目株だ。

YUは「台湾に来た時から、日本でも活動をするということは目標の1つでした。ただ、こんなにも早く日本でも活動出来るとは思ってもいなかったので、驚きながらも、どこかすごくワクワクしている自分がいます」と、率直に喜びを語った。

ドラマでは、中国語と日本語のセリフを巧みに操り視聴者を驚かせながら、同作の主題歌も担当し、ミュージシャンとしても期待が高まっている。日本でもすでに、音楽活動やドラマ出演のオファーが多々あるという。20年8月にリリースしたミニアルバムは、台湾大手通販サイト・博客來CDリリースで1位を獲得するなど実績は十分。21年4月に発売された写真集は売上2万冊以上と、人気を博している。

今後は中華圏を拠点としながら、日本のドラマや映画、YUの言語能力が活かせる「Netflix」などの配信作品も視野に活動する予定。音楽面ではC-POPとJ-POPを配信するなど、全世界へとさらに活躍の場を広げていく。

「日本人でありながら台湾で歌手としてメジャーデビューをしたという異質の始まりから、目標としていた日本での活動。自分ではあやふやでしか無かったことが今、少しずつ形になりつつあります。これから、想像できない自分に向き合えることが楽しみで、ただ単純に自分自身に期待しています。これから沢山の作品を通して皆さんに知っていただければ幸いです」。

アミューズはこれまで、金城武やDEAN FUJIOKAなど、“逆輸入アーティスト”を多く手がけており、いわば“得意分野”。台湾で人気を集めた26歳の若きスターを、グローバルスターへ押し上げる。【佐藤勝亮】

◆YU(ユー)1995年(平7)1月3日、愛知県生まれ。日本国籍。日本人の父と台湾出身の母の間に生まれ、大学進学を機に台湾へ移住。20年8月、ミニアルバムで歌手デビュー。21年1月、ドラマ初主演で俳優デビュー。現在、世新大学公関広告大学院在学中。趣味はカクテル作り、野球。特技は料理、ギター。182センチ。