先日、本紙「日曜日のヒロイン」に掲載された、モデルでタレントの佐藤栞里(31)を取材した。

彼女の名前を耳にすると、誰もが、目尻を下げて笑いころげる笑顔をイメージすると思う。筆者もそんな感覚をもって取材に臨んだが、これほどイメージ通りの人も珍しい。「うらおもて」がないといってしまえばそれまでなのだが、好感度の高さというのは、こういうことなのかと実感する。

モデルやタレントのほか、番組MCとしても活躍しているが、今度はそれに女優業も加わった。TBS系日曜劇場「TOKYO MER」(日曜午後9時)に出演していることもあり、インタビューを申し込んだ。

佐藤の出世作といえば、日本テレビ系「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」(水曜午後7時56分)だろう。番組内のワンコーナー「朝までハシゴの旅」で見せる、飲みっぷりのよさや、涙もろさに加え、下ネタも大笑いで乗り切る陽気さで、茶の間の視聴者の心をつかんでいった。

先月には同番組の周年の特番が放送されたのだが、佐藤がこの「朝までハシゴの旅」のコーナーを降板するということを番組内で初めて知らされるという過去のシーンが放送された。実際は降板ではなく、番組内の仕事に上下関係はないことは承知しているが、いわゆるサブMCに昇格するという、いわばドッキリだった。

その時の佐藤は、降板のショックのあまりに号泣。そして、サブMC就任を知らされて、うれし涙に変わるというシーンだった。

周年の特番で、再び放送されるにあたり、番組にとっても重要なシーンだったのだろう。佐藤に聞くと、特番の収録でもまた泣いてしまい、実際の放送を自宅で見ていて、またもや泣いてしまったという。

長年、生き馬の目を抜く芸能界を取材して、さまざまな場面に遭遇してきた。それだけに、彼女の純粋さに、老婆心ながらちょっと心配してしまう。今の、ありのままの彼女が、今まで通りの姿勢で仕事が続くことを切に願う。