モデルで俳優の中山咲月(23)が、誕生日である17日、都内で初のフォトエッセー「無性愛」の取材会を行った。同エッセーで、自身がトランスジェンダーであることを発表した。

無性愛者とは、他者に対して恋愛感情・性的欲求を抱くことのないセクシャリティーのこと。中山は「公表した後は、自分自身が生きやすい世界になったなって思っています。言って良かったなっていうのが第1です。言ったことによって前向きになれたというのがすごく大きいので、本当に良かったなって安心しています」と話した。

コロナ禍で複数の映画を見ていたところ、自分の中にモヤモヤがあったという。「最初にブログで発表しました。そこからフォトエッセーのお話しをいただいて、出すんだったらパーソナルな部分もお話しできたらと思いました」。

発表後の周りの反応については「発表する前は不安もあったんですけど、ファンの方から『知っていました』っていう声も多くて。自分よりも先に、自分のことを知ってくださっているのがすごくうれしくて。それくらい中山咲月を知って応援してくれるんだなと改めて実感できてうれしかったです」と語った。

多くの人に、わかってもらおうとは思っていないという。「自分の中に無いものをいきなり紹介された時に、誰しもがビックリするなって思っていて。でも、分からない感情をわからなくていいなって思っています」。「分かる必要もないし、理解する必要もないって思っていて。わからないけど、こういう人もいるんだって知ってもらうことが、自分は1番伝えていきたいな。知ってもらう第1歩のために、この本が出せてすごくうれしいです」とした。

エッセーを「自分は自分に甘いので100点満点です」と自己採点。今後については「当たり前に男性のなかに入って、男性の役をやるっていうのが自分の目標です。中山咲月が出せる、中山咲月の魅力みたいなのを出せたらいいな」と意気込んだ。