歌舞伎俳優中村獅童(49)が27日、都内で、自身が手掛けた仕掛け絵本「中村獅童のおめんであそぼ とびだす!かぶきえほん」(主婦の友社)の発売記念読み聞かせイベントを行った。

歌舞伎の名作「義経千本桜」を題材に、ページからキャラクターが飛び出したり、お面などで遊べる絵本。獅童は「子供たちに歌舞伎ごっこをやってもらいたい。大人になった時、歌舞伎の絵本を読んでもらったなあ、と思って歌舞伎を見に来てくれたら」と語った。

来年1月に歌舞伎座で初お目見えする長男陽喜(はるき)くん(3)もアイデアを出し、一緒に形にしたという。獅童は「陽喜は隈(くま)取りが大好き。『隈取りできると楽しいね』という意見を取り入れた」と、お面を手に笑みを見せた。

イベントには親子15組30人が参加し、獅童が読み聞かせを行った。「1・5倍エネルギーを使いました」と苦笑いしつつ「コワモテなので、子供たちは怖がるかなと思ったら、意外となついてくれた」。

今回題材にした「義経千本桜」は、故中村勘三郎さんに試演会で抜てきしてもらった思い出深い演目で「原点」と語る。絵本の続編があれば? と問われ「『勧進帳』は普遍的なストーリーで分かりやすい」と構想を語った。