米ドラマ「Empire 成功の代償」などで知られる俳優ジャシー・スモレット(39)被告が9日、ヘイトクライム(憎悪犯罪)の被害をでっち上げたとして有罪判決を受けた。

黒人で同性愛者のスモレット被告は2019年1月に、撮影のために滞在していたシカゴで2人組の白人に襲われたと警察に通報。犯人はトランプ前大統領の支持者で、化学物質をかけられ、人種差別・同性愛差別的な発言を浴びせられ、首にロープを巻かれたなどと主張した。

しかし、その後の警察の捜査で同被告の証言は虚偽だったとして虚偽の通報罪など6つの罪で起訴された。裁判では襲撃は被告が仕組んだもので、報酬を受け取ったという兄弟の証言もあったことから、陪審員は5つの罪で有罪評決を下した。

一方、スモレット被告は「でっち上げではない」と主張しており、上告する方針だと伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)