土屋太鳳(26)が、フジテレビ系で4月スタートの連続ドラマ「やんごとなき一族」(木曜午後10時)に主演することが決まった。2日、同局が発表した。土屋は同局の連ドラに初出演&主演で、松下洸平(34)と夫婦を演じる。土屋は「子どもの頃に感動したドラマを改めて思い返すと、フジテレビさんのドラマが多いんです。家にも父母が若い頃からそろえたフジテレビさんのドラマのDVDやビデオがあって、自分にとってフジテレビのドラマは、まさに富士山のように少し離れた場所から眺める存在でした。その存在の中に自分が入っていくのかと思うと不思議ですし、今の時代が求めている何かをリアルタイムで届ける使命があるようにも感じて、心が引き締まります」とコメントした。

「やんごとなき一族」は、講談社「Kiss」で連載中の、こやまゆかり氏の同名漫画が原作。土屋が演じる篠原佐都は、母と2人で大衆食堂を営む下町育ちの女性で、松下演じる400年以上続く由緒正しき名家の次男深山健太からプロポーズされ、受け入れる。身分の格差を理由に深山家から結婚を猛反対されるも、純朴で庶民的な健太を信じ駆け落ち同然で結婚する役どころだ。佐都は深山家の旧態依然ともいえるしきたりの数々に納得できずにいたが、健太の心中に深山家を普通の家族にしたいという願いがあることを知り、深山家に入って闘うことを決意する物語だ。

土屋は「正直な気持ちを言葉にしますと、とても共感を覚える部分と、自分には共感が得にくい部分の両方を感じました。でもそれは、この作品と佐都がそれだけ豊かな面を持っていて、かつパワフルで、しかも変化が多い存在だからだと思います」と台本を読んだ感想を語った。その上で「クランクインまでに機会があればディスカッションさせていただきつつ、素直に、そして、こやまゆかり先生が作り出してこられた原作コミックに敬意をこめて佐都を見つめ、健太と深山家を見つめ、心身共にスタートダッシュできる準備を整えたいと思います」とコメントした。

初共演となる松下の印象を聞かれると「実はご一緒すると知ってから、あえて松下さんの作品や情報に接さないようにしていたんです。先入観なく健太としてお会いしたかったからなのですが、実際にお会いした松下さんは、驚くほど、既に健太でした。うまく説明できないのですが、そう感じたんです。まるでさまざまな木が茂る森のような方だと思います。演技や音楽などさまざまな活動をなさっているからか、たたずまいは静かなのに経験の豊かさがにじみ出ていらっしゃって、驚きました」と印象を語った。一方、松下は土屋について「とても明るくて天真らんまんな雰囲気はあるのに、芯は強くて太い。そんな印象を受けました。悩みながら演じることもあると思いますが、その都度土屋さんとも話し合いながら作っていけたらなと思っています。現場で一緒に芝居するのがとても楽しみです」と語った。

脚本はテレビ朝日系「相棒」やTBS系で20年10月期に放送された「この恋あたためますか」を手がけた神森万里江氏が担当する。また演出は「コンフィデンスマンJP」シリーズや20年7月期放送の「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」、21年4月期放送の「イチケイのカラス」など、同局で人気のドラマを手がけた田中亮氏が担当する。