韓国の女優として、世界3大映画祭の1つ、ベネチア映画祭(イタリア)で主演女優賞を受賞したカン・スヨン(姜受延)さんが7日、亡くなった。55歳だった。同日、韓国メディアが同日、一斉に速報を報じた。カン・スヨンさんは5日、ソウル市内の自宅で頭痛を訴えて倒れ、救急隊が駆けつけた時には心肺停止状態で発見された。蘇生術を受けて救急搬送された病院で、脳出血と診断され、一部では重体と報じられていたが、最後まで意識は戻らなかったという。

カン・スヨンさんは、1971年(昭46)に子役として芸能活動を始め、76年の映画「私は告白する」で映画デビュー。名門の高麗大を卒業し、86年の映画「シバジ」(イム・グォンテク監督)で、べネチア国際映画祭、ナント三大陸映画祭で主演女優賞を受賞。89年の映画「ハラギャティ 波羅羯諦」でもモスクワ国際映画祭最優秀主演女優賞を受賞し、「ワールドスター」と呼ばれた。

「新感染 ファイナル・エクスプレス」で知られるヨン・サンホ監督の新作として、Netflixで配信予定の「JUNG_E/ジョンイ」に主演し、10年ぶりの商業映画に復帰することも話題となっていた。同作は、既にNetflixでも配信待機作のリストに入っているが、その配信前に帰らぬ人となった。