女優泉ピン子(74)が3日、TBS系主演連続ドラマシリーズ「渡る世間は鬼ばかり」で共演し、95歳で死去したことが明らかになった野村昭子さんに追悼コメントを発表した。「40年来のお付き合いです。いつでも、誰にでも、真っ直ぐで、正義感の強い方でした。黒沢明監督にも、正直にご自分の意見をおっしゃっていたと、伺っています」と振り返った。

そして「思い出はたくさんありすぎて。そのどれもが笑いと一緒に蘇ってきます。野村さんが『女優になりたい』とお父様に伝えた時、『お前、自分の顔を10分間、鏡に映してみなさい』と言われたそうです。面白いお父様。それを真に受けて鏡に10分間自分の顔を映して、『女優になります』と、おっしゃって、俳優座に入られた」とエピソードを明かした。

泉自身、8月4日開幕の朗読劇「泉ピン子の『すぐ死ぬんだから』」を控えている。「この夏は念願の朗読劇です。私の挑戦をどうか見守ってください。たくさんの思い出、忘れません。野村さん、ありがとうございました」と悼んだ。関係者によると野村さんは1日、都内の自宅で倒れているのを近親者が発見し死亡が確認されたという。野村さんは同シリーズに98年10月から出演した。