東京・歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」(9月4日初日)は、昨年11月に亡くなった中村吉右衛門さんの一周忌追善興行として行うことを4日、松竹が歌舞伎公式総合サイト「歌舞伎美人」などで発表した。

秀山祭は、初代中村吉右衛門の生誕120年を記念し、功績をたたえるために俳名の「秀山」を冠し、06年9月から始まった。毎年9月に開催されてきたが、コロナ禍もあったため3年ぶりに「秀山祭」と銘打っての開催となる。吉右衛門さんや初代ゆかりの演目がそろった。

第2部の「松浦の太鼓」では、兄松本白鸚らが出演し、劇中で追善口上を述べる。

第1部は、中村歌六、中村又五郎らによる「白鷺城異聞」、松本幸四郎、尾上松緑らによる「菅原伝授手習鑑 寺子屋」、第2部は「松浦-」、幸四郎らによる「揚羽蝶繍姿」、第3部は、片岡仁左衛門、市川海老蔵らによる「仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場」、尾上菊之助らによる「藤戸」。11、12月に13代目市川團十郎白猿を襲名する海老蔵は、現名として最後の歌舞伎座出演となる。