新日本プロレス真壁刀義(49)が25日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画「キングダム2 遥かなる大地へ」(佐藤信介監督)大ヒット御礼舞台あいさつで、主演の山崎賢人(27)と清野菜名(27)に、戦闘シーンの撮影中に身体能力で上を行かれ、走り負ける場面があったと脱帽した。

「キングダム」は、紀元前の中国・春秋戦国時代の秦国を舞台に、大将軍を目指す戦争孤児の信が、始皇帝となる政と運命の出会いを果たし戦場に繰り出す、歴史大河漫画の実写化作品。劇中で山崎は信、清野は歩兵の集団「伍」で信とともに戦う羌(きょう)かい、真壁は伍長となる屈強な男・沛浪(はいろう)を演じた。

今作は、秦が魏の侵攻を受けた蛇甘(だかん)平原の戦いを描くなど、スケールアップした。その戦闘で山崎演じる信が爆走し、その後を羌かい、沛浪ら伍の歩兵達が追う場面がある。真壁は「僕、一応、プロレスラーなんで…プロレスラー、ダメだと思われたくなかった。他のプロレスラーはダメでも、真壁はダメだなと思われたくなかった。ここで引いちゃいけねぇなと、ドンドン、自分を出した。俺の演技? 100%だよね!? サンキュー。監督、それでいいよね。俺、プロレスラーだろ」と胸を張った。

ただ、清野の身体能力の高さ、運動神経の良さには驚いたと振り返った。真壁は自らの運動神経について聞かれると「俺、プロレスラーだぜ、おい! 運動神経が良いに決まってるだろ」と豪語した。ただ、坂道を駆け上がるシーンを振り返り「どうせ、羌かいさん(清野)は女の子じゃんか。だからさ、離れてるんだろうな…って思ったら、俺の真後ろにピタリ、くっついて全然、息、切れてねぇの。ビックリしてさ…マジかと思ったらさ、俺が先に息が切れたからね。普通に抜かれちゃってるからさ。みんな、甘く見るなよ!!この人、本当、すごいからな!!」と声を大にした。

さらに、信が突撃の号令の後、信が1人で爆走するシーンについて、共演者がどう思ったか? と質問が出た。真壁は信を演じた山崎に向かって「いいかげんにしろ、信、この野郎!! 俺たち、足腰きてるんだよ」と声を大にした。その上で「練習方法が全然、違うし。俺たち、6メートル四方(のリング上)で戦っているから、そこでは誰にも負けねぇよ。でも、信は本当にすげえ。ブワーット端って息切れてない。ずっと見ていた。追いつくの、羌かいさんじゃん。本当に助けてくれよって、監督の方、何回か見たんだけど、目をそらされた」と振り返った。さらに「早すぎて、ちょっと待って? と思った」と山崎の走りをたたえた清野から「気付いたら1番、後ろにいた」と暴露され「そんなこと、言っちゃダメだよ」と苦笑した。

山崎は「この世で1番、足、速いんだと思ってやった。山崎としては、みんなに申し訳ない、信としては関係ねぇと思いながら真っすぐに進んでいった」と笑いながら振り返った。真壁から「マジな話、本当に速いのよ。みんな、文句言ったのマジ。カメラの位置、あるんだろうよ(周りに走りのスピードを)合わせろよと」と突っ込まれると「本能で走っていた。敵兵を飛び越えて風穴をあけてやるというマインドでやってた。加速してやろうと思ったら…限界突破できた」と胸を張った。そして「マインド次第…心強く生きていこうと思えた。心、大事ですよ」と訴えた。

一連のトークが終わると、真壁は「走るシーン1つ撮るのに(走りは)何十本だよ、何かの合宿に来たのかと思ったよ」と相当、走らされたと訴えた。3人で、誰が1番、強いかと聞かれると「俺、多分、捕まえてボコボコにしたら、強い。でも、ヒットアンドアウェーでさ…捕まえようと思っても、捕まえられないから。この2人、本当に運動神経いいから。マジだよ」と、山崎と清野が、すばしっこくて捕まえにくいと本音を漏らした。山崎が「そうか、その戦い方だったら、真壁さんに勝てるかも知れない」と笑うと、真壁は「っていうかさ、マジで考えるの、やめろよ。どう倒すって、捕まえるしかない。でも、マジで速い、この2人」と強調した。

「キングダム2 遥かなる大地へ」は、興収57億3000万円を記録し、19年の邦画実写1位を記録した前作「キングダム」に続き、原作の原泰久氏が脚本を担当し、映画オリジナルの場面やセリフも加えられた。15日の公開から18日までの4日間で、興行収入(興収)13億7000万円、動員93万人を突破し、前作対比で168・8%を記録。24日までの公開10日間で興収22億7000万円、動員155万人を突破した。

※「羌かい」のかいはやまいだれに鬼