嵐の二宮和也(39)が11日、都内で、主演映画「TANG タング」(三木孝浩監督)初日舞台あいさつに出席した。武田鉄矢(73)から自然体の演技を絶賛された。

妻に捨てられたダメ男・健(二宮)と、記憶をなくしたロボット・タングの冒険の物語。涙したシーンを聞かれた武田は「ラストへの盛り上げ方。人間とロボットをもう1度考えてみようという、深いテーマが埋まっているような気がする」。また「ロボットと人間の構図を変えて、ロボットに人間らしさを語らせるという絶妙な構成。泣き所はいっぱいあるけど、それが一番深いところではないかと思う。ロボットから人間性を教えてもらう、僕たちはそういう時代に生きているんだということを教えてくれているんだと思います」と語った。ここまでじっくり聞き入っていた二宮が「起立! 気をつけ、礼」と音頭を取ると、「金八先生」を思わせるスピーチを終えた武田も「授業が終わりました」と笑みを浮かべた。

武田は二宮の演技についても語り「たいしたものです。同じ事務所の若手をいっぱい見てきましたけど、この青年は残念ながら“生徒”じゃなかった」と笑わせつつ、「才能があると思いました。普通は人形相手に芝居をすると力むけれど、それを気負わずにさらっとできる。内側に俳優としての高い境地を持っていないとできない。すごい青年だなと。心の中で『さすが二宮。クリント・イーストウッドからOKをもらった俳優はただもんじゃないな』と思いながら、肩に力の入らないすごみを見ていました」と賛辞を贈った。

三木監督は、撮影現場での二宮について「スイッチの入れ方がすごい。本番の2秒前までゲームをやっていますから」と暴露。小手伸也(48)も「散歩するような感覚で本番に臨んでいる。スマホを衣装にしまっていました」と続けた。二宮は「肩に力が入っていないとおっしゃっていただきましたけど、こっちから言うと、肩がはまらないんです。ずっと外れっぱなし」と笑わせていた。

共演の満島ひかり、市川実日子、奈緒、かまいたちの山内健司と濱家隆一、景井ひなも登壇した。