歌舞伎俳優中村獅童(50)が21日、「松竹特別巡業」(11月9~23日)のオンライン取材会を行った。

朗読劇「絵本『あらしのよるに』一人語り」と「HOW TO かぶき」で構成される。

「あらしのよるに」は童話作家のきむらゆういちの作品で、オオカミとヤギが友情を育む物語。

獅童は「子供から大人まで、心に突き刺さるストーリー。見方によっては人種問題にもつながりますし、純粋に子供はオオカミとヤギの物語として見る。普遍的なストーリーというところに魅力を感じます」と話した。

獅童は02年にNHK・Eテレ「てれび絵本」で、同作のナレーション、全キャラクターの声を演じた。後に歌舞伎化され、これまで3回上演されている。

ライフワークの1つにもなっている作品で「再来年は『あらしのよるに』ができて30周年。再来年に向けてまた何か動けたらと思います」と展望を示した。

また、今月14日に50歳の誕生日を迎えたばかり。獅童は「新たなスタートなのかなと思います。うれしいこと、悲しいこと、多くのことを経験して、中村獅童の歌舞伎を見せられるよう精進していきたい。新作に力を入れつつ古典も見ていただきたい」と語った。