唐田えりか(25)が26日、東京・池袋シネマ・ロサで行われた3年ぶりの主演映画「の方へ、流れる」(竹馬靖具監督)初日舞台あいさつに登壇した。2018年(平30)9月17日に都内で行われた映画「寝ても覚めても」(浜口竜介監督)のトークイベント以来、公の場への登場は初めて。

唐田は劇中で、会社を辞めて姉の雑貨店で店番をする里美を、ダブル主演の遠藤雄弥(35)は、店に現れた恋人を待つ智徳を演じた。2人は店を出て、東京の街を歩きながら語り合う。「お互いのことを知らないから言えることもある」2人が、互いに話していることが、事実なのか分からないまま、ひかれあっていく。

唐田は、思ったことを素直に口にしているようで、どこか本音がつかめない里美という役どころについて「初めて会った男性に辛辣(しんらつ)なこと言い、何がウソか本音か見えない女性」と評した。その上で「発する言葉に対して、とげがあるんですけど…率直に言うことで、どこか自分を守っていたりするところがあったりとか、自分の弱さを知っている人というイメージです。相手のことを見ているからこそ出ている言葉とか、相手に言っているようで、どこか自分に言っているところもあるんじゃないかなと思っていました」と分析した。

視界から「恋愛とも言いきれないところもある関係。どう感じた?」と聞かれると、唐田は「すごく難しいですね…」と言葉に窮した。すると、遠藤が「男のばかさというか、稚拙さみたいなのが…演じていて、まさに一目ぼれだと思う」とフォローするように答えた。その上で「ある種の。美しい人だな、どうにかなったらいいな、という、男の浅ましさみたいなのを、求めていくようなことなのかなと、個人的にシナリオを見て思った。すごく難しいやりとりをしているけど、そこから始まる豊かさなのかな」と続けた。

唐田と遠藤には、互いの印象を問う質問も出た。唐田が「不思議な…冷静な方というイメージ」と言えば、遠藤は「僕の印象は、美…美の骨頂」と即答。その上で「(東京)下北沢の公民館みたいな所でリハーサルした時に、初めまして、で。見た瞬間、引き込まれるような美しさとオーラ。見てくれもそうなんですけど、精神面も心も、すごく豊かで、すごく美しい方だなと…。ご一緒して、僕もハッとする瞬間があった。才能の固まりだと思った」と絶賛。唐田は「いえいえ…」と恐縮していた。

この日は、遠藤演じる智徳の恋人楓を演じた、加藤才紀子(28)も登壇した。