中村倫也(36)黒木華(32)が舞台で初共演する「ケンジトシ」が7日、東京・シアタートラムで初日を迎える。開幕に向け、中村、黒木がコメントを寄せた。宮沢賢治と妹トシの物語で、コロナ禍による延期から2年半を経ての上演となる。

中村は「もがきながらも何かを探し求め、懸命に生きている人たちの物語です。ご覧になる方々も、ふとご自身とリンクする部分を感じるのではないでしょうか。そして、舞台では初共演なのですが、黒木華さんと僕は芝居に『遊び心』がある2人だと思っているんです。今回、そういうことが可能な場面では、本当に2人で楽しく遊んでいるかのような会話ができたら面白いな、と思っています」と期待を寄せている。

黒木は「私が演じるトシはとても明るく聡明(そうめい)で自立した女性。いわば『菩薩のような存在』です。妹ですが、母のように包み込む愛を意識して、ケンジにとって大きな存在になれればと思っています。演劇は想像力を働かせてどこへでも行ける豊かな世界です。頼りになる先輩、中村倫也さんをはじめ演劇界の大好きな人たちと一緒に舞台を創る! その毎日がとても幸せで、今回のような余白のあるお芝居に挑めることがとてもうれしいです」とコメントしている。

作は北村想氏、演出は栗山民也氏。シアタートラムは28日まで。大阪・サンケイホールブリーゼは3月3~10日。