俳優東出昌大(35)が11日、都内で行われた主演映画「Winny」(松本優作監督、3月10日公開)の公開記念舞台あいさつに出席した。

ファイル共有ソフト「Winny」の開発者、金子勇さんの著作権法違反ほう助での逮捕、裁判で無罪を勝ち取るまでの実話を描いた物語。金子さんは無罪判決後の12年7月、急性心筋梗塞で42歳の若さでこの世を去った。

金子さん役を演じた東出は「生前の金子さんを悪く言う方はいなかった。極端に愚痴や悪口が少なく、こんなに心のきれいな純真無垢(むく)な方を演じられることは名誉なことでした」と語り、約2年前に行った撮影期間について「金子さんがプログラミングに没頭してそれしか表現の術がなかったように、自分には芝居しかないと思いました。とにかく演技に没入した期間でした」と振り返った。

舞台あいさつ前には金子さんの実姉らともあいさつを交わしたことも明かし「『出るくいの打たれないような世の中になってほしい』とおっしゃっていました。世の中には不条理なこともあります。物事は視点や視座を変えると見え方も変わると思う。今回は弁護団側から見た物語ですが、これが検察、警察のストーリーなるとまた変わるのかなと思います」と話した。

三浦貴大(37)、和田正人(43)、松本優作監督(31)も出席した。