女優津山登志子(つやま・としこ)さん(本名:鈴木登志子=すずき・としこ)が12日、心臓発作のため、マレーシアの病院で亡くなったことが15日、分かった。69歳。所属事務所が認めた。

津山さんは、少女雑誌モデルを経て、劇団「若草」に入団。1970年にテレビ朝日系ドラマ「泣かないで!かあちゃん」でデビューした。

NHK大河ドラマ「春日局」、日本テレビ「おひかえあそばせ」舞台「毛皮のマリー」など出演し、清純派女優として知られた。

プライベートでは80年に演歌歌手の角川博(69)と結婚。一女をもうけ、96年に離婚した。

事務所関係者によると、10年には、離婚や娘との関係悪化、母親の認知症発症などをきっかけに双極性障害(そううつ病)を発症。その後、仕事復帰していたが、昨年8月末に行った左目の白内障手術をきっかけに、「文字が読めない、テレビも見られない、眠れない」と精神的に不安定になり、睡眠薬を要求するようになったという。直後、そううつ病の再発が判明し、入院したが、病院のシステムで3カ月で退院を余儀なくされたため、年が明けた2月からはマレーシアで暮らす娘のもとで静養していた。しかし、現地について1週間ほどで体調が思わしくなくなり、現地の病院に入院。12日に心臓発作のため、息を引き取ったという。

昨夏の手術前までは、仕事に対して非常に意欲的な姿勢を示していたという。22年にはNHK BSプレミアム「今度生まれたら」に出演。5月公開予定の映画にも出演している。事務所関係者は「残念です」と肩を落とした。