音楽家・坂本龍一(71)が26日、東京オペラシティコンサートホールで行われた、音楽監督を務める東北ユースオーケストラ演奏会の東京公演を闘病中のため、欠席した。ただ、自身のために用意された配信でリアルタイムで公演を視聴。約2時間15分の公演の終演後、オーケストラに向けてメッセージを送った。

「Superb! Bravissimo(拍手×5)素晴らしかった!! よかったです。みんなありがとう(拍手×3)お疲れさまでした♪」

Superbは英語、Bravissimoはイタリア語で「すばらしい」を意味する最上級の言葉で、演奏を絶賛した。

東北ユースオーケストラは、東日本大震災復興支援のために13年に立ち上げ、16年に第1回を開催後、継続して開催。今回は岩手、宮城、福島の被災3県の、中学1年生から大学院修士2年までの86人の団員が演奏した。この日は、坂本が東北ユースオーケストラの20年公演に向けて書き下ろした新曲「いま時間が傾いて」に加え、同じく自身が作曲した「Kizuna World」と「aqua」のほか、演奏時間70分に及ぶマーラーの交響曲第5番に挑戦した。

朗読を行った吉永小百合(78)は終演後、取材に応じ「坂本さんが(公演を)オンタイム、ライブで聴いてくださった。例えいらっしゃらなくても、受け止めて、何とか坂本さんの思いを、お客さまに伝えようと思った」と語った。そして「いらっしゃらなかったのは寂しいことですけれど…ここにいらっしゃる思い」と、坂本とは心が1つであることを強調した。