先月30日に起訴されたトランプ前米大統領に関するスキャンダルの渦中にいる元ポルノ女優ストーミー・ダニエルズさん(44)が、英タイムズ紙のインタビューに応じ、裁判の結果に関わらず「暴力が起き、死傷者が出るでしょう」と警告した。

3月31日付の同紙のインタビューで語ったもので、「トランプ氏はもはや手出しできない存在ではない。権力者は法律から逃れることはできない。自分が話したことや行ったことに対して責任を負い、正義が果たされる」と述べ、トランプ氏の起訴は「画期的」「素晴らしい」とも話した。

トランプ氏は、2016年の米大統領選の直前に不倫関係にあったダニエルズさんに口止め料をとして13万ドルを自身の弁護士から支払ったとされている。3番目の妻メラニア夫人が息子バロンさんを出産した直後のことで、同氏は弁護士が支払った口止め料を返済したことは認めているが、性的関係は否定している。

ダニエルズさんはトランプ氏の起訴直後から全てのソーシャルメディアやメール、電話で殺害の脅迫を受けていると明かし、自身の身に危険を感じているとも語っている。脅迫を受けて3月1日に予定していた英トーク番組の司会者ピアーズ・モーガン氏との単独インタビューを、「安全上の問題」から急きょ取りやめたと伝えられている。モーガン氏は自身のツイッターでインタビューが延期になったことを報告し、ダニエルズさんの身を案じるツイートをしている。

詳しい起訴内容は分かっていないが、現在は米フロリダ州の自宅に留まっているトランプ氏は週明けにニューヨーク市に移動し、4日に検察当局に出頭する見通しだと伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)