8日に政界を引退した日本維新の会元代表で前大阪市長の松井一郎氏(59)が25日、MBSラジオ「上泉雄一のええなぁ!」(月~金曜午前6時)に出演。政界引退後初となるメディア出演を果たした。

松井氏は番組パーソナリティーの上泉アナウンサー、同局元社会部デスク石田英司氏、ジャーナリストの須田慎一郎氏のインタビューに応じる形で出演。同局とは政治家時代に舌戦を繰り広げてきただけに、石田氏は「何かの因縁やね」。須田氏も「呼ぶ方も呼ぶ方。出る方も出る方」と話すと、松井氏は「お仕事なんで。民間人ですから」と笑った。

政界を引退した現在の心境は「すごい楽ですね。気持ちが楽ですよ。現職の頃は緊張感があった。家でゆっくりしてても、公人・現職で緊張感があったけど今は一切ない。気持ちが楽な分、体も楽なんですかね」。物足りなさも「全くない。やりきった」と言いきった。

政界引退後はコメンテーターとしての活動を示唆しているが、もともと「政治家になりたくなかった」と話し、「朝から駅前でたすき掛けて『おはようございます』なんて迷惑やろ。皆急いでるし。最初は知らん人に握手なんかいけない。駅に立ってもちっちゃな声で立ってるだけだった」と振り返った。先日行われた統一地方選の前半戦までは日本維新の会顧問として関わったが「後半戦はノータッチ。こちらから何か言うこともないし、維新のメンバーから情報をとることもなかった。今はもう無党派です。第三者的に見てた」とすがすがしさを漂わせた。

奈良県知事選、衆院和歌山1区補選では維新候補が勝利した。「少しずつ大阪でやってることが理解された」と満足げな一方で「全国に行くとまだまだ。実績がない。これから。期待値が大きいだけにできないと批判される」と助言した。

また、大阪府・市では大阪維新の会が議会の過半数を制した。看板政策である大阪都構想の住民投票は2度否決されているが、3度目については「議会の議決ではやれる状況にあるけど、3度やるにはよっぽどの大義がいる。今度、府議会と市議会で過半数あるから自分たちで議決したらやれるというのは、僕は上からというか強引」との見方を示した。