サッカー元日本代表MF中田英寿氏(46)が代表取締役を務める、日本酒の販売促進事業を行うJAPAN CRAFT SAKE COMPANYが主催する、日本最大級の日本酒イベント「CRAFT SAKE WEEK 2023 at ROPPONGI HILLS」が30日まで東京・六本木ヒルズアリーナで開催されている。20年の新型コロナウイルスの感染拡大を乗り越え、本イベントとしては19年以来、4年ぶりとなる待望の開催に連日、行列が出来るなど話題を呼んでいる。

「CRAFT SAKE WEEK 2023 at ROPPONGI HILLS」は、09年から日本全国47都道府県をめぐる旅を始め、400を超える酒蔵を訪れてきた中田氏がオーガナイザーを務め16年にスタート。日本酒、農業、工芸を中心に数多くの生産者のもとを訪ね、日本が誇る文化や技術の素晴らしさに出会ってきた同氏が、日本酒の奥深さと可能性を強く感じたことでプロデュースした。

日本全国から厳選された酒蔵が、初日の21日から最終日の30日まで日替わりで10蔵ずつ、総勢100蔵が登場し、流通が少なく購入が困難な「十四代」「新政」などを楽しめる。蔵元が自ら日本酒を振る舞うことで、参加者は日本酒の選び方や楽しみ方、こだわりや特徴の違いなどを直接、聞くことができ、好みに合った日本酒を見つけることが出来る。

また、世界的な星付きレストランをはじめ、通常では予約が取れない人気レストラン15店が出店し、一流シェフによるイベント限定オリジナルメニューも楽しめる。岐阜、長野から出店した店舗を含め、中田氏が自ら足を運び、食した上で、納得した店が出店している。

また、中田氏が足を運んだ約2000カ所の中から“こだわりの逸品”を購入できるオンラインストア「にほんものストア」も出店。同氏が、食事に合う食中茶をコンセプトに開発、プロデュースした新・日本茶ブランド「HANAAHU TEA(ハナアウ ティー)」も初お披露目。日本が誇る“SAKE”文化に触れ、日本酒の魅力を再発見できるイベントだ。

21日の午後0時に開幕すると、今や遅しと待ち構えた日本酒ファンや六本木の街を歩く人々が、場内になだれ込み、飲食スペースは、すぐにいっぱいになった。中田氏は、MCを務めるJ-WAVE(東京)の番組「VOICES FROM NIHONMONO」(日曜午後0時)23日放送回で「こちらがデータを毎年、取っているんですけど、今年は19年に比べて120~130%くらい、入っていますね」と盛況ぶりを説明した。

そして「初日から非常に良い天気で、たくさんの方に来ていただいて。4年ぶりということで、友だちも集まってきて自分も楽しんでいます。行列は出来るだけ出来ないように…喜んでくれていると、いいんですけど」などと、手応えを口にしている。

 

◆「CRAFT SAKE WEEK」 16年の東京・六本木を皮切りに福岡・博多、東北では福島、仙台などでも開催。、22年9月には東京・国立代々木競技場で開催された複合型都市型フェス「J-WAVE presents INSPIRE TOKYO~BEST MUSIC & MARKET~」でスピンオフ企画ながら、3年4カ月ぶりに「CRAFT SAKE WEEKEND 2022 at INSPIRE TOKYO」を開催。延べ60万人以上が来場。18年10月には、スペイン・バルセロナで開催された国際PR協会(IPRA)主催する国際PRアワードの最高峰「ゴールデン・ワールド・アワーズ」(GWA)でアート&エンターテインメント部門の最優秀賞を受賞した。

 

◆中田英寿(なかた・ひでとし)1977年(昭52)1月22日、山梨県甲府市生まれ。同県立韮崎高から95年にJリーグのベルマーレ平塚(現J1湘南ベルマーレ)に加入。98年にセリエA(イタリア)ペルージャに移籍し、ローマ、パルマ、ボローニャ、フィオレンティーナ、そしてプレミアリーグ(イングランド)ボルトンと渡り歩く。98年フランス、02年日韓、06年ドイツとワールドカップ(W杯)3大会に出場。ドイツ大会後の2006年(平18)7月3日に現役を引退。国際Aマッチ77試合出場11得点。オリンピックにも96年アトランタ、00年シドニーの2大会に出場。

引退後は世界約90カ国、150以上の都市と日本全国を旅した。その中で、日本酒のおいしさと文化的可能性を強く感じたことから、15年に「株式会社JAPAN CRAFT SAKE COMPANY」を設立。日本酒開発やイベントコンサルティング、日本酒アプリ「Sakenomy」、日本酒のトレーサビリティーシステム「Sake Blockchain」の開発など幅広い活動を行っている。また、日本酒以外にも日本文化を国内外に紹介するため、旅の軌跡を紹介するウェブメディア「に・ほ・ん・も・の」や、厳選した作り手を紹介し多言語で出版される書籍「に・ほ・ん・も・の」(KADOKAWA)など、多くのメディアで情報を発信している。