NHKの教育テレビ(現・Eテレ)の番組「できるかな」の「ノッポさん」として知られる俳優で作家の高見のっぽ(たかみ・のっぽ)さん(本名高見嘉明=たかみ・よしあき)が2022年9月10日、心不全のため都内で死去していたことが10日分かった。88歳。京都市出身。葬儀は近親者で行った。

関係者によると、亡くなったことを半年以上ふせるよう高見さんが望んでおり、今日5月10日の誕生日にあわせての発表となった。持病などはなく、元気に過ごす中で「風のように旅立った」という。

公式サイトなどによると、高見さんは1934年(昭9)5月10日に京都府太秦で生まれた。俳優・芸人として活躍した父・柳妻麗三郎のカバン持ちをしていた修業時代を経て、創成期のNHKのさまざまな幼児向け番組に参加した。

1966年から20年以上にわたって放送されたEテレの「なにしてあそぼう」「できるかな」に出演。ゴン太くんと共演し、ひと言も話さず、ジェスチャーだけで思いを伝えながら鮮やかに工作を生み出す"ノッポさん"として子供たちに親しまれた。

同時に、作家"高見映(たかみ・えい)"としても多数の児童書、絵本、エッセーなどを発表し、テレビや舞台の脚本・演出・振り付けも手がけた。

05年にはNHKみんなのうた「グラスホッパー物語」で歌手デビューした。

久留島武彦文化賞、日本放送協会放送文化賞、日本児童文芸家協会児童文化功労賞などを受賞。著書に「ノッポさんがしゃべった日」など。