俳優永山絢斗(けんと)容疑者(34)が16日未明、大麻取締法違反(所持)の疑いで警視庁に逮捕された。捜査関係者によると、逮捕容疑は自宅で大麻を所持した疑い。

同容疑者が出演した映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-」(英勉監督)の公開が2週間後の30日に迫っていた中での同容疑者の逮捕に、公開を危ぶむ声が出ている。

一方で、主演の北村匠海(25)への同情の声が、SNS上で相次いでいる。2年半前の20年10月30日に公開された単独初主演映画「とんかつDJアゲ太郎」も、19年に撮影し20年6月19日に公開予定も新型コロナウイルス感染拡大の影響で10月30日に延期したが、同9月8日に出演者の1人の伊勢谷友介が今回の永山同様、大麻取締法違反容疑(所持)で現行犯逮捕、起訴された(同12月に懲役1年、執行猶予3年の有罪判決)。さらに公開2日前の同10月28日には、別の出演俳優が、都内の路上で乗用車を運転中にバイクと衝突する事故を起こし立ち去ったとして、公開前日の翌29日に道交法違反容疑で警視庁に逮捕された(東京地検が21年3月25日に不起訴処分)。

ただ「とんかつDJアゲ太郎」は、公開目前に出演俳優2人が逮捕されながらも、そのまま20年10月30日に公開初日を迎えた。同日、都内で行われた初日舞台あいさつに登壇した北村は「この映画を公開できるのか。フラットに、この映画を見てくれるのかなと…。ここに立つのが怖い気持ちもあり」「本当に心の底から今日、ここに立てていて公開されたことがうれしいですし。僕はかわいそうなヤツじゃない。幸せ者です」と、涙で声を詰まらせながらも気丈に思いを語った。その姿が広く報じられ、大きな話題を呼んだ。

この2年半で、主演映画2作で共演者が大麻取締法違反容疑で逮捕と不祥事を起こしたことに、ツイッター上では「北村匠海さんは、あまりについていない」「主演映画で3人目の逮捕者…北村さんは何も悪くないのに」「かわいそうすぎる」「ふびんだ」「とばっちり」「悲劇再び」などと同情する声が相次ぎ「北村匠海」と「とんかつDJアゲ太郎」が、トレンドワードとなった。

「とんかつDJアゲ太郎」が無事、公開された事実を踏まえ「東リベは大丈夫だろう」という声がある一方で「東京リベンジャーズ」が、若者たちのけんかや事件や抗争を描いた作品だけに「さすがにペナルティーはあるだろう」などと悲観的な声もあった。