広末涼子(42)とのダブル不倫を認め、謝罪した人気シェフ、鳥羽周作氏(45)を描き、4月21日に公開されたドキュメンタリー映画「sio/100年続く、店のはじまり」(森田雄司監督)を企画・製作したテラスサイドは5日、7日から予定されていた愛知県刈谷市の映画館・刈谷日劇での上映を中止すると発表した。また、31日から各種配信プラットフォームで予定されていた配信も中止すると、併せて発表した。

「映像プロデュース・エンタメテック事業を手掛ける株式会社テラスサイドが企画・製作したドキュメンタリー映画『sio/100年続く、店のはじまり』について、7月7日より刈谷日劇での上映を予定しておりましたが、現在の状況に鑑み、上映を中止することを、配給会社・劇場と協議し、決定いたしました。また、今月末より予定しておりました配信に関しても中止とさせていただくことに致しました。」

「sio/100年続く、店のはじまり」は、ミシュランガイド東京2020から4年連続一つ星を獲得する代々木上原「sio」のオーナーシェフであり、数多くの企業のフードプロデュースを手掛ける、飲食業界の風雲児・鳥羽氏に密着。順風満帆に見えるsioグループだが、速すぎる成長と大きすぎる鳥羽シェフという存在は、共に働くスタッフたちにきしみと迷いをもたらし一番、身近な家族を取り残していく。コロナにさいなまれる日本で、「おいしい」で幸せを届けるために孤独に走り続ける1人のシェフ、鳥羽氏を追いかけた。映画には鳥羽氏の妻子も顔出しで登場していた。

映画の公開2日前の4月19日には、製作サイドが映画に寄せられた著名人のコメントを公開し、広末もコメントを寄せていた。その中で

「大切なのは、ハングリー精神かサービス精神か?正しいのは、性善説か性悪説か? "ひとのために"頑張れる人が何より強い。日本が美味しい笑顔で溢れている原点を垣間見ました。世界に誇れる"おいしい"に、きっとあなたも立ち会えます。」

と、鳥羽氏と同氏の料理を絶賛していた。

広末と鳥羽氏の不倫は、ニュースサイト「文春オンライン」が6月7日に不倫疑惑を報じ、同14日には広末がマネジャーのインスタグラム、鳥羽氏はツイッターで、それぞれ報道を認めて、謝罪。そのことを受けて、森田雄司監督が同15日、インスタグラムに「僕が意図しないところで自分が制作した映画が歩き出そうとしています。当事者のご家族の気持ちを考えるとあの映画は、今は世に出すべきではないと僕は思っています。撮影に協力してくれた方々の恩を仇で返すようなことにはしたくありません。映画は誰かを傷つけるためにあるものではないと僕は思います。どうか正しい判断がなされることを切に願います」と上映の拡大、配信の開始に疑問を呈していた。

鳥羽氏は、6月30日にツイッターを更新し、代表を務めるレストラングループ「sio」の代表を辞任すると発表。「報道の事実を重く受け止めsioの代表を辞任します 経営を退き改めて全てのことに誠心誠意向き合ってまいります この度は申し訳ございませんでした」と謝罪した。

その際「sio/100年続く、店のはじまり」の関係者は「鳥羽さんの辞任にともなう配信・劇場公開の変更は特にありません」と強調。配信に関しても「広末さんとの報道がある前より配信に向けて動いていたこともあり」と、一連のダブル不倫騒動の前から動いていた話であると説明していた。

一方で、映画に鳥羽氏の妻子が顔出しで登場していることから、不倫問題が過熱する一方の状況の中での上映の拡大や配信開始は、鳥羽氏の妻子の心情やプライバシーの観点からも、道義的に見て、いかがなものか? との声がインターネット上に噴出していた。そうした世論を鑑み、上映の拡大と配信の開始をストップする判断を下したものとみられる。