原田美枝子(64)が4年ぶりに舞台に出演する主演舞台「桜の園」(8日初日、東京・PARCO劇場など)のプレスコールと初日前会見が7日、同所で行われた。

1904年(明37)に初演された、ロシアを代表する劇作家チェーホフ「四大戯曲」の1つで生涯最後の戯曲を、英国の演出家ショーン・ホームズ氏と同国の劇作家サイモン・スティーブンス氏が、古典文学としてではなく現代の劇場で上演するものとしてアダプテーションした今作で、原田は女主人ラネーフスカヤを演じる。「チェーホフの脚本でショーンさんという、すばらしい演出家と、みんなで…ショーンさんが船長で、大航海に出ている感じ。一生懸命やっていて、いい船出が出来るんじゃないかと感じています」と、初日を前に手応えを口にした。

チェーホフの舞台は、蜷川幸雄さん演出の「かもめ」のアルカージナ、「三人姉妹」のマーシャを演じたのに続き3作目となる。プレスコールでは、川島海荷(29)演じる娘アーニャに影響を与えるトロフィーモフを演じる成河(42)と抱擁を交わす場面など、原田は時に熱っぽく、時には軽やかに、演じること自体を楽しむように舞台を舞った。

原田は「ショーンさんは、本当にパワーがあり、ものすごい繊細。毎日、楽しい。俳優は、みんな、ものすごいエネルギーをもらいながら、最大限のエネルギーを、つい出してしまう。力で、こうしなさいじゃなくて、みんなを持ち上げて、良い力を引き出してくれる。本当に楽しい」と、ホームズ氏の演出に絶対の信頼を寄せた。そして「やっと、コロナのことからも大分、解放されてきて、俳優がやっていることを、直に感じてもらえる時になったので、ぜひ楽しみにしていただきたい」と劇場に足を運んでの観劇を呼びかけた。

初日前会見には、八嶋智人(52)安藤玉恵(46)前原滉(30)松尾貴史(63)村井國夫(78)も出席した。