世界ツアー「ルネッサンス」を敢行中の米歌手ビヨンセ(41)が6日、悪天候の中で行われた米メリーランド州の公演で、開園時間が遅れたことで帰宅困難となるファンために、10万ドルを支払って公共交通機関の運行を延長させたと報じられた。

米ピープル誌によると、野外スタジアムのフェデックス・フィールドで開催された同公演は、雷雨の影響で開催時間が1時間以上遅れたことに伴い、公演終了後、同州の隣にあるワシントンDCに向かう電車の終電に間に合わない観客が出るため、運行を1時間延長。98駅全てで観客が下車できるように計らい、その費用を全額ビヨンセのチームが負担したという。

会場にいた観客のSNSによると、開始直前に激しい雷雨のため避難勧告が出され、スタジアムの中のファンはその場にとどまり、外にいる観客には車の中に避難するよう命じられたという。その後、避難勧告が解除され、ビヨンセがステージに登場したのは予定より1時間ほど遅い、現地時間午後10時ころだったという。ワシントン首都圏交通局は公演開始前に列車の運行時間の延長を発表し、観客は途中で帰路につくことなく、最後まで公演を楽しむことができたという。

最新作「ルネッサンス」を引っさげたワールドツアーを今年5月から行っているビヨンセは、7月8日にカナダ・トロントから北米公演をスタートさせ、来月下旬まで全米各地を回る予定だ。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)